2025年10月10日金曜日

懐かし映画劇場:メル・ギブソン『リーサル・ウェポン2 炎の約束』「見所ポイント紹介」

ロサンゼルス市警の刑事コンビが「外交特権を悪用する男」と対決するアクション作。キャラ、アクション、笑い。名シーンを振り返ります。

(Lethal Weapon 2:1989年)

1.リッグス

おなじみロサンゼルス市警の刑事リッグス(メル・ギブソン)。妻を亡くした悲しい過去を背負う男。元・特殊部隊で銃や格闘が得意。相棒マータフ(ダニー・グローヴァー)と組んで逃走車を追跡。


2.マータフ

マータフは相変わらずリッグスに振り回される役どころ。しかし、今回はそれに加え、長女リアン、黒人差別がキツい南アフリカの白人に振り回されてしまう。


3.南アフリカ

今回の悪役は南アフリカの領事ラッド(ジョス・アクランド)とその手下。「外交特権」を悪用してロサンゼルスで何やらコソコソ。逃走車から発見された100万ドル相当のクルーガーランド金貨はラッドのもの。一体、何に使われる金貨なのか?


4.新キャラ

FBIが保護する証人レオ・ゲッツ(ジョー・ペシ)。実によーしゃべる奴で、リッグス&マータフもさすがにウンザリ。しかし、この男はラッドの下で働いたことがあるため、意外な活躍を見せる。


5.相変わらず

リッグスはムチャな奴。レオを始末しに来た殺し屋と共にホテルの部屋から下のプールに落下。しかも殺し屋と間違えてレオの鼻をぶん殴るオマケ付き。


6.美女

ラッドの秘書リカ(パッツィ・ケンジット)。なかなかの美人さんで、リッグスはすっかり彼女のことが気に入った様子。スーパーマーケットで彼女を誘うシーンに注目。


7.トイレ

リッグス&マータフが邪魔なラッド。なんとマータフの家のトイレに爆弾を仕掛ける。便座に座ったまま一夜を過ごしたマータフ。その姿をリッグスに発見されて恥ずかしい思い。しかし、その後もっと恥ずかしい目に。


8.追及

ラッドに揺さぶりをかけるリッグス&マータフ。「アパルトヘイト」に反対するデモに参加したり、黒人のマータフが移住を求めるフリをして南アフリカ大使館に乗り込んだり。


9.因縁

ラッドの手下ピーター。この男は実はリッグスと深い因縁。リッグスにとっては絶対に許せない敵。


10.対決

悪事でため込んだ大金を船で運んで帰国しようとするラッドら。追うリッグス&マータフ。銃撃戦。リッグスがピーターと決着戦。マータフは「外交特権」を振りかざすラッドに怒りを燃やす。


(予告編:YouTube)

(コメント)

人気作のパート2。今回の悪役は珍しい。南アフリカの領事。「アパルトヘイト」の話が出てくるなど「政治色」を感じる演出(パート1にも少し「アパルトヘイト」が出てきた。冷蔵庫のポスター)。しかし、結局はアクション映画。リッグス&マータフ、新キャラのレオが活躍。アクションは迫力。カーチェイス、銃撃戦、爆発シーン、ヘリからの銃撃&応戦など。クルーガーランド金貨、美人秘書、外交特権が作品を個性的にしているハードな映画です。

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懐かし映画劇場:メル・ギブソン『リーサル・ウェポン』「見所ポイント紹介」

ロサンゼルス市警の刑事コンビが悪の将軍と対決するアクション作。キャラ、アクション、笑いが充実。名シーンを振り返ります。

(Lethal Weapon:1987年)

1.リッグス

ロサンゼルス市警の麻薬課刑事リッグス(メル・ギブソン)。つらい過去にやけっぱちな気分。しかし、特殊部隊出身であり、狙撃の腕と度胸は充分。


2.マータフ

マータフ(ダニー・グローヴァー)は殺人課。家族に囲まれ、50歳の誕生日を祝って幸せな気分。


3.オトリ捜査

薬物の摘発に忙しいリッグス。売人に100ドルを払おうとしてキレられるシーンが見せ場。


4.初対面

マータフの旧友ハンサカー(トム・アトキンス)が娘を失う事件。どうやら「薬物がらみの事件」ということで麻薬課と殺人課が共同で事件捜査を担当することに。リッグスが刑事であることを知らないマータフ。銃を出したリッグスを見て、マータフが慌てて制圧しようとする。二人の初対面に注目。


5.マータフ一家

キャラ設定が面白い映画。マータフの妻トリッシュ(ダーリン・ラヴ)は料理がド下手(らしい)。長女リアン(トレイシー・ウォルフ)は男好き(リッグスに一目惚れ)。息子ニック(デイモン・ハインズ)、末娘キャリー(エボニー・スミス)は明るい子。


6.黒人少年

爆破事件の目撃者を捜すリッグス&マータフ。個性的なメガネを掛けた黒人少年が怪しい奴を見たという。少年に「事情聴取」するシーンが楽しい。


7.干湖

密かにアメリカに薬物を持ち込んで荒稼ぎしているアメリカ軍将軍(ミッチェル・ライアン)と手下の殺し屋ヨシュア(ゲイリー・ビジー)ら。秘密の漏洩を恐れ、マータフの娘リアンをさらって警察がどのくらい自分たちの悪事を知っているかを探ろうとする。リッグスが狙撃の腕を見せるシーン、銃撃戦に注目。


8.脱出

将軍に捕まってしまったリッグス、マータフ、リアン。「拷問のプロ」がリッグスを痛めつける。


9.対決①

娘まで巻き込んだ将軍を絶対に許さないマータフ。車で逃走しようとする将軍と勝負。


10.対決②

リッグスはヨシュアと対決。特殊部隊出身者同士の決着戦。どんな戦いになるか?


(予告編:YouTube)

(コメント)

近未来を描いた『マッドマックス』シリーズでスターになったメル・ギブソン。この『リーサル・ウェポン』シリーズもまた人気シリーズに。しかし、『マッドマックス』の「マックス」も『リーサル・ウェポン』の「リッグス」も「ワケあり」なキャラ。「薄幸」が共通点。『マッドマックス』は「核戦争後の世界」が舞台になっていくため「絶望的な未来」しかありませんが、現代を描いた『リーサル・ウェポン』はどうなることやら。今作ではキャラ設定に注目。「暗いリッグス」と「明るいマータフ」が対照的。このシリーズの悪党はなかなかあくどい。しかしながら、その方がリッグス&マータフも気合いが入ろうというものです。戦い、キャラ(特に黒人少年)、コミカルな演出に注目です。

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2024年1月16日火曜日

懐かし映画劇場:シルヴェスター・スタローン『デモリションマン』

「懐かし映画劇場」ロサンゼルス市警の刑事が悪党のワナにはまって冷凍にされてしまうアクション作。未来の描写、キャラ、ハードアクション。名シーンを振り返ります。

(Demolition Man:1993年)

1.キッカケ

1996年、ロサンゼルス。犯罪者フェニックス(ウェズリー・スナイプス)による市バスのハイジャック事件発生。現場に向かうジョン・スパルタン刑事(シルヴェスター・スタローン)だが、大爆発。「市民30人を死なせた罪」によりスパルタンは懲役70年の「冷凍刑」を科せられた。

2.復活

フェニックスもまた冷凍刑に。しかし、2032年8月3日になぜか「解凍」。早速、大暴れ。何人もの犠牲者を出す。この「解凍」には何かウラがある。

3.平和

2032年は実に平和な世界。2010年に起こった大地震によりロサンゼルスは壊滅し、「サン・アンゼルス」として再編成。その後の混乱を抑えたのが知事・市長のコクトー博士。不健康なもの、暴力的なものを社会から排除したコクトーは「人類を救った男」と市民から見なされ、敬意を払われている。

4.未来の警察

平和すぎて警察は弱体化。凶暴なうえに「更生プログラム」で格闘術、テロ戦略を身に付けたフェニックスを逮捕できない。そこでスパルタンを解凍してフェニックスを捕らえようとする。

5.復活

2032年に職場復帰のスパルタン。あまりにも変わってしまった世界に戸惑う。かつて若手だった同僚もスッカリじいさんに。「90年代マニア」の女警官ハックスリー警部補(サンドラ・ブロック)がそんなスパルタンをサポート。

6.便利グッズ

2032年の世界では、車は自動運転。性エネルギーを交換するグッズ、言語条例違反マシン(「汚い言葉」が使われると反応し、違反者は罰金を取られる)、謎の貝殻、といったスパルタンには理解できない道具が。

7.歴史博物館

暴れるフェニックス。銃を手に入れたいが、銃は「過去の遺物」。それが手に入るのは歴史博物館のみ。強力な銃を入手したフェニックス。そこへスパルタンが現れる。

8.地下の弱者

「タコベル」でスパルタンをもてなすコクトー。そこへ「ならず者」たちが。彼らを軽蔑するコクトーだが、彼らは「地下に住んで餓えている貧しい者たち」。社会が「上品な人たち」「粗野なまま放置されている人たち」に分断されていることにスパルタンは疑問。

9.悪の軍団

フェニックスが自身をリーダーとする軍団を結成。軍人タイプの部下(ジェシー・ベンチュラら)を率いてフェニックスは「地下の弱者」を総攻撃。

10.冷凍刑務所での死闘

冷凍された凶悪犯を解凍しようとするフェニックス。そうはさせじ、とスパルタンがフェニックスと対峙。どんな戦いになるか?

シルヴェスター・スタローン『デモリションマン』「見所ポイント紹介」「懐かし映画劇場:映画ブログ」
言語条例違反マシン

(予告編:YouTube)

コメント

スタローン版『バック・トゥ・ザ・フューチャー2』と言ってもいい傑作。特に注目なのが「未来の描写」。未来にはいろんな道具が。アクションはもちろん迫力(スパルタンとフェニックスの激しい戦闘がメイン。カーチェイスのシーンは迫力&コミカルなオチ)。それに加えてコミカルな演出(ちっこいピザ、ハックスリーの部屋でスパルタンが嬉しそうな顔をするシーン、ミッキーマウスのオンボロ車、『リーサルウェポン』のポスター、シュワルツェネッガー図書館、編み物、など)。スタローンと言えばロッキーやランボーですが、このスパルタンも代表的なキャラなのではないかと。上記以外にも、腰抜けだけどエラそうな警察署長アール(ボブ・ガントン)、コクトーの腰巾着な秘書ボブ(グレン・シャディックス)といったキャラ・衣装にも注目されたい。タフなスパルタン。すっかり腰抜けになった未来の警官。その対比が楽しい映画です。

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2023年4月19日水曜日

懐かし映画劇場:マリリン・モンロー『紳士は金髪がお好き』

「懐かし映画劇場:映画ブログ」お金大好き女が資産家たちとトラブルになるミュージカルコメディ作。歌のシーン、笑いの演出が充実。名シーンを振り返ります。

(Gentlemen Prefer Blondes:1953年)

1.

ショーダンサーのローレライ・リー(マリリン・モンロー)とドロシー・ショー(ジェーン・ラッセル)。ローレライは「お金好き」。美貌を大いに利用して良い暮らしをしようとしている。ただ、その割にはあまり物事を知らない。ドロシーはお金の話にはウンザリ。恋愛ではフィーリングを尊重するタイプの様子。

2.婚約者

ローレライの婚約者ガス・エズモンド(トミー・ヌーナン)は資産家のおぼっちゃま。ローレライの色気にスッカリ参っている。しかし、ガスの父は結婚に大反対。

3.船の旅

フランスに行くのが夢のローレライ。ガスとは一緒に行けず。代わりにドロシーが「お目付役」としてローレライとフランスへ。そこでいろんな男と出会う。

4.オッチャン

婚約者がいるというのにカネ持ちと親しくなろうとするローレライ。ダイヤ鉱山を持つ英国人ビークマン卿(チャールズ・コバーン)にアプローチ。うまいことたぶらかして卿からダイヤのティアラをゲットしたが、それはビークマン夫人の所有物。

5.探偵

ローレライの本性を確認しようとする探偵マローン(エリオット・リード)も乗船。ローレライを監視し、コッソリ写真を撮ったりする。

6.笑い

「ローレライの色気と欲深さ」が笑いの映画。色気がありすぎるローレライ。船に乗り合わせた男たちは皆、彼女に釘付け。ティアラをめぐってビークマン夫人とモメるシーンも楽しい。

7.音楽

ローレライとドロシーが歌うシーンも見せ場。華やかなステージだけではなく、町中のカフェや法廷で突然ミュージカルが始まったりする。

8.危機

ビークマン夫人に訴えられたローレライ。ティアラを盗んだ疑い。逮捕されたローレライは法廷でどんな申し開きをするつもりなのか?

(予告編:YouTube)

コメント

マリリン・モンローが「妙な女」を演じるコメディ。美しいが強欲なローレライ。婚約者がいるのにカネ持ちと仲良くなって「おいしい思い」をしようとする。その作戦の結果は? 歌える美女ローレライとドロシー、彼女たちにウットリしてしまうマヌケな男たちが繰り広げる珍作。(腰を振ったりするなど)いちいち色気を出すモンローに注目です。

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2023年4月15日土曜日

懐かし映画劇場:バスター・キートン『キートンの大学生』

「懐かし映画劇場:映画ブログ」勉強一筋の大学生がスポーツに挑戦するコメディ。どんくさい小柄な男があらゆるスポーツに挑戦してことごとくトチるシーンが楽しい。

(College:1927年)

1.主役

晴れて高校を卒業することとなったロナルド(バスター・キートン)。母と一緒に卒業式の会場に向かうがドシャ振り。安物スーツが水を吸って縮んでしまう。

バスター・キートン『キートンの大学生』「見所ポイント紹介」「懐かし映画劇場:映画ブログ」
あいにくの雨

2.ブーイング

首席で卒業のロナルド。みんなの前でスピーチするがアスリートをバカにする内容で、皆からブーイングを浴びる。さらに彼女メアリーからも嫌われてしまう。

バスター・キートン『キートンの大学生』「見所ポイント紹介」「懐かし映画劇場:映画ブログ」
なぜか斜めに

3.進学

豊かではないロナルドの実家。アルバイトしながら大学に通うがトチってばかり。同じ大学に進学したメアリーにいいところを見せようとスポーツにも挑戦するが、全て失敗。

バスター・キートン『キートンの大学生』「見所ポイント紹介」「懐かし映画劇場:映画ブログ」
珍プレー

4.チャンス

ロナルドには学業で他の学生の手本になってもらいたい学部長。しかし、ロナルドのメアリーに対する想いを聞いて、ボート大会に出場することを勧める。その結果は?

バスター・キートン『キートンの大学生』「見所ポイント紹介」「懐かし映画劇場:映画ブログ」
ボート大会

コメント

キートンが優等生を演じる話。学業ではナンバーワンのロナルド。卒業式で空気の読めない演説をしてしまって会場はドッチラケ。彼女にも嫌われ、「こりゃ、イカン」とばかりに大学でスポーツにチャレンジするが・・・。キートンが何やってもトチるシーンが「笑い」の映画。でも、どちらかというと「悲しい笑い」(できれば勉強もスポーツも社会常識も全て兼ね備えていたいところ)。勉強以外はサッパリのロナルド。トチりまくって周囲に迷惑をかけたり、学生たちにからかわれたり、学部長の勧めでようやくチャンスをもらえたり。そんな「どんくさ男」が彼女のピンチに猛ダッシュ。コント集のような作品です。

ロナルドの失敗一覧

・アルバイト(カフェでドジりまくって自分から辞める。黒人になりすましてウェイターになったが、白人なのがバレて退散。)

・スポーツ(野球をやるが、どんくさいうえにルールも知らない。砲丸投げ、短距離走、円盤投げ、ヤリ投げ、高跳び、走り幅跳び、ハードル走、ハンマー投げ、棒高跳びでも全滅。ダメだこりゃ)

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2023年3月5日日曜日

懐かし映画劇場:バスター・キートン『キートンの蒸気船』

「懐かし映画劇場:映画ブログ」おんぼろ船のオーナーの息子が人命救助するコメディ。どんくさい小柄な男が大嵐の中、なぜか大活躍。気が荒いオヤジとの交流も見せ場。

(Steamboat Bill, Jr.:1928年)

1.ある町

最新式蒸気船「キング号」のお披露目。オーナーのキングは町の有力者で、娘キティはなかなかの美人。

バスター・キートン『キートンの蒸気船』「見所ポイント紹介」「懐かし映画劇場:映画ブログ」
キングとキティ

2.落ち目

古い蒸気船「ジャクソン号」。オーナーのビルは唯一の友人(であり仕事仲間)と共にキングからバカにされている。

バスター・キートン『キートンの蒸気船』「見所ポイント紹介」「懐かし映画劇場:映画ブログ」
ビルと仕事仲間

3.息子

ボストンからビルの息子ウィリー(バスター・キートン)がビルを訪ねてやってきた。ウィリーが赤ん坊だった頃しか知らないビルは「息子は自分と同じような立派な体格の持ち主に違いない」と勝手に想像していたが、そうではなかった。背は低く、似合わないヒゲ、手にはウクレレ。しかも妙にどんくさい。ビルからあらゆる「ダメ出し」を食らう。

バスター・キートン『キートンの蒸気船』「見所ポイント紹介」「懐かし映画劇場:映画ブログ」
小さい息子

4.災害

しっくりいかないビルとウィリー。ビルが事件を起こして逮捕。そんな状況で大嵐。民家や保安官事務所が川に流され、キティやビルがピンチ。ウィリーが皆を助けようとする。

バスター・キートン『キートンの蒸気船』「見所ポイント紹介」「懐かし映画劇場:映画ブログ」
家の壁が崩壊

コメント

ドジ男がなぜか活躍するモノクロ映画(黄色っぽい映像)。落ち目のビル。息子が訪ねてくると知って期待する。「自分と同じようなゴツい立派な男に違いない」と思ったら、小さい。そんなウィリーを歓迎しないビル(結構なクズ)。ライバルのキングとも険悪。親同士の仲は最悪であるが、ウィリーとキティは以前からの知り合いで仲が良い(いつ知り合ったのかが本編で語られることはなかった)。そんな状況でビルが事件を起こし、自然災害(大嵐)も発生。ウィリーがどんな頑張りを見せるか? 「ドジがなぜか活躍する」というのは後の『ポリス・アカデミー』などでもよくあるコメディパターン。本来ありえないんですけどね。ダメダメな人が大活躍、なんて。しかし、これはコメディですから。見所は、ビルがウィリーに新しい帽子を買ってやるシーン(何個も試着して決定。それなのに・・・)、勝手に船をイジって騒動、留置所でのドタバタ、大嵐(家が崩れたり、川に流されたり)。「歓迎されない男」が活躍して周囲が手のひらを返す作品。(全てにおいて)物事がうまく運びすぎな気もしますが、「結果オーライ」な見せ場が多い傑作です。

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2023年2月6日月曜日

懐かし映画劇場:バスター・キートン『キートンの大列車追跡』

「懐かし映画劇場:映画ブログ」蒸気機関車の運転士が南北戦争で活躍するコメディ。彼女が乗った機関車を北軍に奪われ、運転士が奪回を目指す。橋のシーンがド迫力の名作です。

(The General:1926年)

1.主役

蒸気機関車「The General」の運転士ジョニー・グレイ(バスター・キートン)は南部の男。恋人の親兄弟が軍に志願。彼女はジョニーに軍に入って戦うことを勧めるが・・・。

バスター・キートン『キートンの大列車追跡』「見所ポイント紹介」「懐かし映画劇場:映画ブログ」
ステキな彼女

2.却下

入隊しようとするジョニーだが、却下される。理由は「機関車を動かすのに必要なエンジニアだから」というもの。しかし、彼女はジョニーが臆病で志願しなかったと誤解。

バスター・キートン『キートンの大列車追跡』「見所ポイント紹介」「懐かし映画劇場:映画ブログ」
軽蔑の目

3.強奪

彼女が乗った「The General」を北軍が奪取。別の機関車で後を追うジョニーだが、ドジ連発(手動式作業車でコケる、自転車でもコケる。大砲の扱いもトチる)。

バスター・キートン『キートンの大列車追跡』「見所ポイント紹介」「懐かし映画劇場:映画ブログ」
大コケ

4.秘密会合

北軍の会合現場に潜入したジョニー。北軍の秘密作戦を盗み聞き。ちょうどそこへ拘束された彼女が。見張りを倒して二人で脱出する勇敢なジョニー。

バスター・キートン『キートンの大列車追跡』「見所ポイント紹介」「懐かし映画劇場:映画ブログ」
情報をキャッチ

5.追跡

「The General」を奪回して逃走するジョニー。敵の追跡を妨害しながら、北軍の計略を味方に伝えようとする。

バスター・キートン『キートンの大列車追跡』「見所ポイント紹介」「懐かし映画劇場:映画ブログ」
ドジりながら逃走

コメント

キートンの戦争映画。戦争は悲惨なもの。「勝った方が偉い」という単純なものではありません。そのため、南北戦争そのものについてはあまり触れないようにしたい。「敵を殺すシーン」の是非についても同様。北軍が機関車を奪取したのは実際にあった出来事だとか。結局、負けてしまった南部。この映画はどういう意図で制作されたのでしょうね? ジョニーがドジるシーン&活躍するシーンが見せ場。奪われた機関車を追ってドジ連発。奪回して逃走するシーンでもドジ。橋が大崩壊するシーン。川辺での戦闘&ドジ。彼女に誤解されてしまったジョニーが頑張る姿に注目の長編です。

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