「懐かし映画劇場:映画ブログ」おんぼろ船のオーナーの息子が人命救助するコメディ。どんくさい小柄な男が大嵐の中、なぜか大活躍。気が荒いオヤジとの交流も見せ場。
(Steamboat Bill, Jr.:1928年)
1.ある町
最新式蒸気船「キング号」のお披露目。オーナーのキングは町の有力者で、娘キティはなかなかの美人。
キングとキティ |
2.落ち目
古い蒸気船「ジャクソン号」。オーナーのビルは唯一の友人(であり仕事仲間)と共にキングからバカにされている。
ビルと仕事仲間 |
3.息子
ボストンからビルの息子ウィリー(バスター・キートン)がビルを訪ねてやってきた。ウィリーが赤ん坊だった頃しか知らないビルは「息子は自分と同じような立派な体格の持ち主に違いない」と勝手に想像していたが、そうではなかった。背は低く、似合わないヒゲ、手にはウクレレ。しかも妙にどんくさい。ビルからあらゆる「ダメ出し」を食らう。
小さい息子 |
4.災害
しっくりいかないビルとウィリー。ビルが事件を起こして逮捕。そんな状況で大嵐。民家や保安官事務所が川に流され、キティやビルがピンチ。ウィリーが皆を助けようとする。
家の壁が崩壊 |
(コメント)
ドジ男がなぜか活躍するモノクロ映画(黄色っぽい映像)。落ち目のビル。息子が訪ねてくると知って期待する。「自分と同じようなゴツい立派な男に違いない」と思ったら、小さい。そんなウィリーを歓迎しないビル(結構なクズ)。ライバルのキングとも険悪。親同士の仲は最悪であるが、ウィリーとキティは以前からの知り合いで仲が良い(いつ知り合ったのかが本編で語られることはなかった)。そんな状況でビルが事件を起こし、自然災害(大嵐)も発生。ウィリーがどんな頑張りを見せるか? 「ドジがなぜか活躍する」というのは後の『ポリス・アカデミー』などでもよくあるコメディパターン。本来ありえないんですけどね。ダメダメな人が大活躍、なんて。しかし、これはコメディですから。見所は、ビルがウィリーに新しい帽子を買ってやるシーン(何個も試着して決定。それなのに・・・)、勝手に船をイジって騒動、留置所でのドタバタ、大嵐(家が崩れたり、川に流されたり)。「歓迎されない男」が活躍して周囲が手のひらを返す作品。(全てにおいて)物事がうまく運びすぎな気もしますが、「結果オーライ」な見せ場が多い傑作です。
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