「懐かし映画劇場:映画ブログ」製鉄所で働く男(チャップリン)が単純作業の繰り返しでついに壊れてしまう。歯車に巻き込まれるシーン、自動飲食マシン、カフェで歌うシーンで有名な映画です。
(Modern Times:1936年)
工員のチャーリー(チャールズ・チャップリン)。ナットをスパナで締める作業を担当。社長(アラン・ガルシア)の指示でベルトコンベアーの流れが速くなり、作業が追いつかない(隣で作業する男とモメるシーンが「笑い」)。
怒られながら作業 |
2.メシ
弁当無しのチャーリー。ある会社が製鉄所に売り込もうとする「自動飲食マシン」の実験台になることに。妙に食べるのに時間がかかるマシン。次第にスピードアップしていき・・・。
使えないマシン |
3.混乱
速い流れ作業で完全にイカれたチャーリー。精神病院行き。退院後、町のデモ行進に巻き込まれ、逮捕。拘置所では脱走を試みた囚人を捕まえるなどの模範囚ぶり。
女性を追い回す |
4.少女
港に住む少女(ポーレット・ゴダード)。家族は失業中の父と二人の妹。父の突然の死。二人の妹は施設へ。少女は逃亡し、町をさまよう。
空腹の少女 |
5.社会復帰
造船所で働くことになったチャーリー。いきなりドジる。町をさまよい、少女と出会う。デパートで職を得たが、三人組の泥棒のせいで逮捕。閉鎖されていた製鉄所が再開されるが、ストで仕事を失う。何やってもトラブルがつきまとう。
束の間の幸せ |
6.カフェ
美しく、歌とダンスが上手い少女。カフェで人気者に。チャーリーもその店でウェイターとして働けることになったが・・・。
歌がなぜか大ウケ |
(コメント)
「機械化と失業」がテーマの映画。今ならロボットがやるような作業を人間がやっていた時代。工員のチャーリー。単純作業の繰り返し。仕事仲間とトラブったり、イカレて機械の中に入り込んだり、女性を追い回したり。ユーモラスに表現されていますが、実態はかなり深刻。少女との出会いが「新たな希望」となるかどうか? 「資本主義を批判している」ということでチャップリンが共産主義者扱いされてしまった映画。機械主義、失業、貧困を描いているため、社会的なメッセージが感じられる内容。今はコンピューターの時代。この映画に描かれている「機械に翻弄される人間&失業」という構図は現代では「コンピューターに翻弄され、依存する人間&不安定な社会」になり、ほとんど変わっていない。古いが内容は今でも通じる映画。頭がおかしくなっても止めることができない働き方。この映画は単に機械化を批判しているのではなく、「人間は機械化・コンピューター化といかに付き合って行くのか?」ということを問いかけています。所詮は道具にすぎない機械・コンピューター。人間がそれに使われたり、翻弄されたりしないようにしたいものです。笑いのシーンとしては、「自動飲食マシン」(高速回転するトウモロコシ、「ボカボカ」とチャーリーの顔にぶつかる顔拭き用のスポンジ)、「共産党のリーダー」扱いされて逮捕、拘置所での活躍、造船所でのドジ、ワザと無銭飲食(警官とのやりとりにも注目)、デパートでローラースケート、ボロ家での生活、機械工を困らせるシーン、カフェで「ティティナ」を歌うシーン、ほか。不運をユーモラスに描いた深い内容の映画です。
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