「師範、父親役」でリーやジャッキーと共演したティエン・フォン、「カンフーの達人役」で『Gメン'75』でもおなじみのハン・インチェ。記憶に残る香港映画スターを紹介するコーナー。主な出演作と印象的なシーンを振り返る。
ティエン・フォン「オヤジ役ならまかせろ」
①『ドラゴン怒りの鉄拳』(Fist of Fury:1972年)
「精武館」の師範役。日本人のイヤガラセに屈辱を味わう。怒りに燃えるチェン(ブルース・リー)をなだめようとするが・・・。
②『ジャッキー・チェンの必殺鉄指拳』(Master With Crack Fingers:1978年)
元・殺し屋の役。兄弟が遺した子リュウを育てる。過去を後悔して、リュウには争い事をしないように忠告する。
③『ヤング・マスター/師弟出馬』(The Young Master:1980年)
カンフー道場の師範の役。厳しい人だが、孤児を引き取って学校にも通わせる、大変な人格者。実の子のように育てたタイガーに裏切られるが、連れ戻すよう、ドラゴン(ジャッキー・チェン)に命じる。
④『ドラゴンロード』(Dragon Lord:1982年)
ドラゴン(ジャッキー・チェン)の厳しいけど心配性な父親。ドラゴンがカンフーの稽古や勉強をサボっていることに気付いて激怒するシーンが見せ場。
⑤『カンフー風林火山』(A FIST FULL OF TALONS:1982年)
宿場経営者。息子のミン(ビリー・チョン)が暴れ者なので困っている。
⑥『チョウ・ユンファの黒社会』(Triads: The Inside Story:1989)
黒社会の大物「クワン」の役。斬り合いで命を落とす。クワンのカタギの息子マンホー(チョウ・ユンファ)は組織の幹部から跡を継ぐことを求められて困惑。
(感想)
『ドラゴン怒りの鉄拳』では怒りに燃えるチェンをなだめて、ひたすら我慢する役。ジャッキー、ビリー・チョン、チョウ・ユンファ作品では父親の役。厳しいが賢い人格者を演じた。『ドラゴンロード』でなまけ者の息子に怒ったり、ヤキモキしたりするシーンが面白い。人格者を演じているイメージが強い人ですが、悪役を演じた日本未公開作品もあります。
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ハン・インチェ「製氷会社の社長役で強いインパクト」
①『ドラゴン危機一発』(The Big Boss:1971年)
製氷会社の社長役。氷の中に麻薬を隠して密売、大儲け。豪邸に住み、女たちを大勢囲って、息子は残忍な人殺し。カンフーでチェン(ブルース・リー)と一騎打ち。
②『ドラゴン怒りの鉄拳』(Fist of Fury:1972年)
「精武館」を陥れる卑劣な男の役。ブルース・リーにドカドカ殴られて絶命する、「強くない奴」を演じた。
③『レッド・ドラゴン/新・怒りの鉄拳』(THE NEW FIST OF FURY:1976年)
「精武館」の師範役。日本人が仕切る台湾で新しい道場「精武館」を開いたことによって日本人とトラブル。精武館に入門したロン(ジャッキー・チェン)らと共に日本人に抵抗するが・・・。
(感想)
この人も悪役のイメージが強い。『ドラゴン危機一発』は刃物を使うシーンが多いため、余計に残忍な印象が。『レッド・ドラゴン/新・怒りの鉄拳』は日本人が悪役(主役のロンと行動する、珍しく悪役ではない役)。『Gメン'75』では悪役。オジサンだし、見た目もあんまり強そうな感じがしないんですが、本当にカンフーができる人らしい。
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