2022年4月10日日曜日

ブルース・リー特集(15)「懐かし映画劇場:映画ブログ」

「永遠のドラゴン」ブルース・リーを振り返るコーナー。『燃えよドラゴン』に出演後、『死亡遊戯』が未完成のまま急死。そして1980年の『死亡の塔』。見所、エピソードをまとめてみました(前編)。

『死亡の塔』(1980年:The Tower Of Death)

(内容)

日本人格闘家と兄が急死した謎を解くため、弟が日本に乗り込む。

ブルース・リー特集(15)「懐かし映画劇場:映画ブログ」
チンクー(上)、ビリーの戦い

未使用フィルム

格闘シーンの撮影では多くのNGが出ます。「リーの未公開映像がまだあるのでは?」というファンの期待に応えようとしたのがこの『死亡の塔』。監督は呉思遠。当初、『死亡遊戯』の未使用フィルムで製作する予定だったという。しかし権利関係で不可。『燃えよドラゴン』の未使用フィルム、少年時代のリーの出演作『細路祥』『雷雨』といった過去作を使って製作された。

代役

「『燃えよドラゴン』の未使用フィルム」といってもそのシーンはごくわずか。「ブルース・リー主演」とはとてもいえない内容。しかもリーの役である「ビリー」は前半の約30分ほどで死亡。「リーの出演シーン」のほとんどは代役が務めている。代役を演じるのはタン・ロンという韓国人。ブルース・リーのマニアで『死亡遊戯』にも代役で出演。「タン・ロン」こと金泰靖は中国語が話せなかったということで、撮影現場では静かな態度。身振り手振りで指示を受けながら撮影に臨んだという。

キャスト

日本人格闘家「チンクー」役でウォン・チュンリー(『スネーキーモンキー 蛇拳』『ドランクモンキー 酔拳』でおなじみの男)。「ビリー・ロー(ブルース・リー)の友人」という役どころ。チンクーから習ったカンフーを悪用する西洋人「ルイス」役でロイ・ホラン(『スネーキーモンキー 蛇拳』でもウォン・チュンリーと共演)。他にもチンクーに挑戦するカラテマン(グラハム・レイヴィ)、ビリーに挑戦する韓国の格闘家(カサノヴァ・ウォン)、カンフーの師匠(ロイ・チャオ)&弟子(ユン・ピョウ)、美女(ミランダ・オースチン)、片腕の男、などが作品を盛り上げます。

格闘シーン

珍妙な演出が多い映画(それはそれで楽しい)。しかしながら格闘シーンはかなりの迫力。チンクーとビリーが格闘家から挑戦されるシーン(カサノヴァ・ウォンが出てくる「温室の決闘」(サモ・ハンが武術指導したシーン)は香港では『死亡遊戯』の方に使われました)。銀座のクラブでの戦い&路上での戦い。寿司屋にクルマが突っ込む演出は個性的&迫力。「死亡の塔」での戦いは迫力&コミカル。黒幕を守る「塔の番人」役でタイガー・ヤン、リー・ホイサン。ヤンはヘンなターザンスタイル。ホイサンは不気味なスキンヘッド。倒され方がどちらもユニーク。

ブルース・リー特集(16)

(予告編:YouTube)

--------------------------------------
Amazonショッピングサイトへのリンクです。
死亡の塔〈日本語吹替収録版〉 [DVD] 

0 件のコメント:

コメントを投稿