2022年3月9日水曜日

ブルース・リー特集(13)「懐かし映画劇場:映画ブログ」

「永遠のドラゴン」ブルース・リーを振り返るコーナー。『燃えよドラゴン』に出演後、『死亡遊戯』の完成に取り組んだリー。1978年版『死亡遊戯』。見所、エピソードをまとめてみました(前編)。

『死亡遊戯』(1978年、原題:死亡遊戯 GAME OF DEATH)

(内容)

アクションスターのビリー・ロー(ブルース・リー)が芸能人やスポーツ選手を脅迫してカネを稼ぐ悪のシンジケートから命を狙われる。

ブルース・リー特集(13)「懐かし映画劇場:映画ブログ」
コリーン(上)、リーの代役(下)

未完成

ブルース・リーが1972年秋に『死亡遊戯』のクライマックスのアクション・シーンのみを撮影。『燃えよドラゴン』の製作のため『死亡遊戯』は中断。リーの急死により未完となった。その後『燃えよドラゴン』の監督ロバート・クローズ、武術指導サモ・ハン・キンポーらにより1978年版『死亡遊戯』が完成、公開。ただし、ヒットしたのは日本だけ。ソックリさんがリーの代役を務めるシーンが多いため、「ブルース・リー映画」と認めないファンも多い。

キャスト

リーが生前撮影した格闘シーンをNGシーンを除いて編集すると約40分。それを生かすため製作されたのが1978年版『死亡遊戯』。ただし、ストーリーを重視したためか、40分ある格闘シーンで本編に使用されたのは10分ほど。「クライマックスの格闘シーン」以外の「リーの出演シーン」はリーの代役タン・ロン、ユン・ピョウ、リーの過去作の流用によるもの。『燃えよドラゴン』のロイ・チャオが「ビリーの(京劇をやってる)おじさん」役で特別出演。ヒロインは『ポリスアカデミー2 全員出動!』でおなじみのコリーン・キャンプ。その他ハリウッドのベテラン俳優。あのスティーブ・マックイーンやジェームス・コバーンにも出演を依頼したそうだが「ソックリさんの相手役はできない」と断られたという。

音楽

過去作の流用とソックリさんで完成させた『死亡遊戯』。何かと問題アリな作品。しかしながら、ジョン・バリーによる音楽は素晴らしい。オープニングのテーマ曲。そして劇中とエンディングで流れるコリーン・キャンプが歌う「Will This Be The Song I'll Be Singing Tomorrow」。

苦肉の策

リーの代役(タン・ロン、ユン・ピョウ、ユン・ワー)が頑張った映画。アップで顔が映るとリーに似てないことがバレてしまうため、サングラスで顔を隠したり、横顔や後ろ姿で登場したり、暗い夜のシーンだったり。一番マヌケなのがリーの顔写真を鏡に張り付けて合成したシーン(ちょっとズレていて、ズサンな感じ)。

怪鳥音

『燃えよドラゴン』の英語のセリフはリー本人の肉声。それ以外の作品は別人による吹き替え。しかし、吹き替えの場合でもいわゆる「怪鳥音」はリー本人の声。ところがこの1978年版『死亡遊戯』の「怪鳥音」はアメリカ人のクリス・ケントという人物(誰?)の声。「あちゃー あちゃあちゃ あちゃー あちゃあおう ほやー わちゃちゃちゃちゃ わちゃー」ってな感じで(力が抜けるような声を出しながら)戦うリー(&代役)。初めて聴いた時は「ブルース・リーってこんな変な声なのか?」と思ったものです。

ブルース・リー特集(14)

(予告編:YouTube)

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